天野です。本日のアウトプットです。
以前の記事で、「原因がわからない腰痛(非特異性腰痛)」の原因は、可能性として以下が考えられる、と書きました。
- 椎間板 (可能性20%)
- 椎間関節 (可能性40%)
- 仙腸関節 (可能性10%)
- 背骨に沿った筋肉 (可能性30%)
この記事では、このうち「椎間関節」に原因がある場合の見分け方を書いていきます。
椎間関節が原因の腰痛の見分け方は、コレだ!
あなたの腰痛の原因が、椎間関節であるかどうか、それを見分ける方法を、書きますね。
それは、
腰を後ろに反らしたら痛む場合
です。
下のイラストを見てください。
このイラストを見ればわかるとおり、椎間関節は、背中側にあります(右側が背中です)。
つまり、後ろに背骨を反らせるということは、後ろ側に負担がかかる、ということです。
イラストで言うと、赤い部分が椎間関節です。後ろに反らせると、この椎間関節が、圧迫されますよね?
逆に、前かがみだったら、椎間関節は広がっていきます。
ですが、反らせたら、圧迫されてせまくなる、ということです。
なので、椎間関節は、反らせたときに負担がかかるのです。
そういうことから、
「反らせると痛い」
という場合は、椎間関節に異常がある可能性が高い、ということなのです。
では、なぜ椎間関節に異常が出てしまうのでしょうか?
次の項目で、それについて書きますね。
椎間関節に異常が出るのはなぜ?
ここでは、椎間関節に異常が出てしまう理由について書きます。こう書くと、あなたはこう思うかもしれません。
「いやいや、そんな理屈はいいから、痛みを減らす方法を教えろよ!」
と。
うん。わかります。僕も、腰痛に苦しんでいたときは、そう思ったものです。
でも、理屈を知っていると、ストレッチや体操をするときに、とても効果が出やすくなるんですよ。
なぜなら、イメージがしやすいからです。
例えば、野球の練習で素振りをするとき、適当にバットを振っても、あまりうまくなりません。
それよりは、架空のボールをイメージして、それを打つ気持ちで、イメージをふくらませて素振りをしたほうが、うまくなります。
ちょっと腰痛と話がそれますが、参考までに・・・
上記は、草野球youtuberのカズローさんです。効果的な素振りのやり方を教えています。
「適当にバットを振るより、コースを意識して振ったほうがいい」とのアドバイスですね。
ちなみにカズローさんは、花咲徳栄高校で一年生からレギュラーとして甲子園に出て、ダルビッシュから2塁打を打ったことのある人です。スゲー!
・・・というように、腰痛ストレッチ、腰痛体操も同じことなんです。
つまり、ちゃんと理屈を知ったうえでやったほうが、効果がだんぜん、アップしますよ!
なので、「なぜ、椎間関節が痛むのか」という理屈は、頭に入れておきましょう!
話を戻します。椎間関節が痛む理由を書きます!
椎間関節が痛んでしまう理由は、
「腰まわりのインナーマッスル」が弱っているから
です。
つまり、本来なら、「腰まわりのインナーマッスル」は、まるでコルセットのように腰を支えているものです。
それが弱っている場合、背骨は支えを失うわけですから体重にしたがって「だら~ん」と下がってしまいます。
それでも、椎間板はクッションのようなものですから、下がってきてもショックは吸収します。
でもでもでも!
「椎間関節(椎間板ではなくて)」は、クッション部分がほとんどないと言っていいくらい、ジグソーパズルのようにそれぞれが密着して重なっています。
なので、腰まわりのインナーマッスルが弱ってきて、背骨を支えなくなったら・・・わかりますよね?
椎間関節にモロに体重がのしかかってくるのです。
うわ~~~!想像するだけで痛いですね(泣
というか僕も、この症状はありましたから、きっちりと対策しましたよ。今でも、対策はサボらず続けています。だから、今は腰痛が全くないんです。
でも、20年間も苦しんだ慢性腰痛ですから、再発を警戒しています。「再発するんじゃないか」という危機感があるからこそ、ストレッチ、体操を続けているんです。
では、どういうストレッチや、体操なのか、というと・・・以下に書きますね!
椎間関節が原因での腰痛に効く運動
椎間関節が原因の腰痛に効く運動は、ふたつあります。まず、ひとつ目を紹介しますね。
それは、
ドローイン
です。
(上記は、youtubeの「筋トレTVチャンネル」さまの動画です)
ドローイン、とは、ダイエットでよく言われるトレーニングですね。俳優の美木良介さんの、「ロングブレスダイエット」が流行したころに世間に浸透してきました。
でも実は・・・
これって、ダイエットだけでなく、腰痛を治すのにもとても有効なんですよ。
なぜなら、「お腹を引っ込める」という動きは、まさにインナーマッスルを使うからです。
腰まわりのインナーマッスルは、「腹横筋」というもので、まさにコルセットのように、腰のまわりを覆っている筋肉です。
この「腹横筋」が、背骨をささえてくれるんです。
腹横筋は、インナーマッスルといわれるくらいですから、体の奥深くにあります。なので、「腹筋が割れる」とかの、あの腹筋ではないですよ。
「腹筋が割れる」の腹筋は、腹斜筋です。これは、見た目はカッコいいし、スポーツには大事ですけど、腰痛対策とはあまり関係ありません。
ですので、よく「腰痛対策として、腹筋を鍛えましょう」と言われるわけですが、その言葉は、誤解されやすいです。
正確には、
・腰まわりのインナーマッスル(腹横筋)を鍛えましょう
と言うべきなのです。
このことをしっかりとわかっていれば、腰痛対策の場合、高校の部活でよくやるような「腹筋運動」ではなく、「ドローイン」をすべきだ、ということがわかると思います。
ドローインは、意外とパワーが必要
ドローインって、お腹を引っ込めるだけなので、「たいしたことはない」と思われがちですが、意外とパワーが必要なんです。
息をよく吸い込んでお腹を引っ込めるわけですが、この動きは、インナーマッスルに「ぐわ~ん」と思いっきり力が入っています。なので、自分で思っているよりも、実は効果があるのです。つまり、筋肉がつきやすい、ということですね。
上記の動画でご紹介したとおり、横になってドローインをするのが一番いいのですが、立ったままでも十分、効果があります。
立ったままだと、どこでもできますよね。とても気軽にできるのに、効果抜群、という、素晴らしい腰痛体操です。
回数など決めずに、家事の最中や、仕事中など、思い出したときにするようにしてください。そして、これを習慣にしちゃいましょう。
え??恥ずかしい??
いえいえ、大丈夫です!
服を着ているから、ドローインをしているなんて、誰も気づきませんよ。
ただ、気合を入れた表情をしてしまうと、バレちゃうかもしれませんけど((;’∀’)
椎間関節が原因の腰痛をやわらげる、もうひとつの方法
さて、椎間関節が原因の腰痛をやわらげる、もうひとつの方法を書きますね。
(ちなみに、あなたがどのタイプの腰痛か、目星をつける方法はこちらです)
それは、「ねこのポーズ」です。
よく、ヨガで行われる方法です。まあ、参考までに、以下の映像を見てください。
(youtubeの「四万十君 simantoriver」さまより引用させて頂きました)
まさにこんなイメージで背伸びするわけです。
うちには猫が3匹いますが、3匹とも、同じ姿勢をずっと続けた後は、本当に、この姿勢で背伸びをするんですよ!
やっぱり、動物としての本能なんですね。同じ姿勢をとったときに、体が固くなってしまうことを感じるのでしょう。本能からくる動きなので、とても自然です。
本能って、理にかなっていますからね。だから、ヨガでもこの猫のポーズ、取り入れられているんですね。
やり方としては、
- 四つん這いになる
- 猫のまねをして丸まって背伸びする
- お腹を引っ込める
これだけです。簡単ですね!
「3」の、お腹をひっこめる、というところが大事ですよ。
「ねこのポーズをしながら、ドローインをする」という感じです。そうすれば、自然に、お腹がぎゅっと引っ込みます。この力が、椎間関節を広げてくれるんですね。
僕はこれをやるとき、「おおっ。椎間関節に効いてるな~。いいね、効いてる!効いてる!」って感じでやってますよ。だって、実際、「効いてる感」がすごくありますからね。
まあ、イラストで描いてみると、こんな感じですね(下手なイラストですみません)。
でも、ちょっと注意点があります。
一般的なヨガで行われる「ねこのポーズ」は、背中を丸めた後、今度は逆に反らせるポーズをとります。
でも、「椎間関節の痛みをやわらげる目的」の場合は、反らせる方向のポーズは「ほどほどに」とどめてください。「やってはいけない」わけではありません。反らせるポーズも、背骨の柔軟性をつける点で、とても意味があります。腰痛にも効きます。
実際、マッケンジー体操は、反らせる運動ですからね
でも、「反らせる体勢」は、腰痛は腰痛でも、また違った意味があってする体操なので、「椎間関節を楽にするんだ」という目的があるときは、上記の僕のイラストのような体勢の方を重視してください。
腰痛の体操には、いろいろな種類があります。それぞれ、「違った意味」がありますから、そのとき、そのときで、しっかりと意味をわかったうえで行うのがいいですよ。
たとえば、
「う~ん。最近、椎間関節のあたりが不調だな。行きつけの整体の先生にも言われたし。判別方法をやってみても当てはまるし。ヨシ、なら、「ねこのポーズ」だ!」
みたいな感じですね。
腰痛は、複雑な要素が絡み合って起こる疾患です。なので、いろいろな体操があります。それぞれの体操の、意味を理解することは、とても大切ですよ!
次の記事では、「仙腸関節が原因で起こる腰痛」について書きますね。
以上、天野からの、あなたへのアウトプットでした。頑張っていきましょう!