腰痛遍歴⑤腰痛治療にまじめに取り組むことを決意!

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ぎっくり腰。今までで一番の腰痛が襲ってきた。

魔女の一撃は、歯磨きの最中にやってきた

・・・さて、28才のころ。僕は、腰に今までにないほど、強烈な痛みを経験しました。
ある日の朝、起きて歯を磨いていると、ものすごい痛みが腰を襲ってきたのです。

ちょうど、歯磨きをして口をすすぐタイミングだったので、口の中から歯磨き粉まじりの水が吹き出して、床や壁が汚れました。
拭きたいと思いましたが、それどころではありません。汗がダラダラと出てきました。

救急車を呼ばず、友人にも頼らず、自分でなんとかしようとした

救急車を呼ぼうかなとも思いましたが、このちょっと前に、ニュースで「救急車の呼びすぎで問題が起きている」という内容を見たことがありました。

だから、救急車は呼んではいけないものという思いがあったので、呼びませんでした

本当にバカです・・・

はじめて腰痛を感じた小学生のときもそうですが、僕は、怪我をしたときや、体に異変を感じたときに、変に周囲に気を使ってしまう傾向があります。

スポ根ドラマを見て育ったから、というのもあるでしょう。「つらくても、それに耐えてこそ夢は叶う」的な考えです。

でも、これは余計なことです。痛いときは痛い、つらいときはつらい、と言った方がいいのです。つらくてダウンしてしまったら、夢が叶うどころではありません。

もちろん、普段は泣き言をいわずに努力するべきです。でも、体に異変を感じたときは別です。

ちなみに今、世間で問題になっている、うつ病も「我慢してしまった結果」です

頼るべきときは頼る

それでこそ人間だと思います。持ちつ持たれつ。誰かに頼れば、それだけ感謝の心も生まれます。だから、社会もギスギスしなくなるでしょう。

このときの僕も、誰にも頼ろうとせず、寝て治すことにしました
さすがに仕事はできなかったので、職場には休ませてほしいと連絡はしました。

今思えば、救急車を呼ぶか、友人を呼んで病院や整体まで送ってもらう、ぐらいのことはしてもよかったかな、と思っています(もちろん、もしそうしたなら、友人にはお礼をしなくてはいけません)。

その日の夕方、起きると、少しだけ痛みが治まっていました。壁をつたいながらだと、なんとか歩けました。

激しい痛みの中、根性で近所の整体に行った

つたい歩きをしながら、根性でなんとか近くの整体に行きました

整体師さんによると、「ぎっくり腰」とのことでした。
筋肉が異様に張っていたので、緩和してもらう施術をしていただきました。

そこでも言われたのですが、「ぎっくり腰のときはすぐに病院や整体に行った方がいい」とのことでした。

無理をしても悪化させるだけ、とのことです。ぎっくり腰の場合は、腰に重大な異変が起きている可能性があるので、それを見極めるためにも、早めの行動が肝心なのです。

では、このときの僕の腰の状況はどうだったか、というと…

幸運なことに、重大な異変は起きていませんでした。持病の「第5腰椎分離すべり症」であることにはかわりないのですが、そこからさらに他の異変が起きている様子はない、とのことでした。

僕が歯を磨くためにかがんだときに、体勢が悪くなり、それをきっかけに一気に筋肉が緊張したらしいです。

整体の帰り道、つらくはありましたが、なんとか帰りました。家に着くとシャワーも浴びずにすぐに横になりました。もう、起き上がれませんでした。

1週間、寝たきりに

職場に電話して1週間、休ませてもらいました。ほとんど寝たきりです。食事とトイレのときだけ気合を入れて移動する、といった状況です。シャワーは浴びなかったので気持ち悪くて仕方ありませんでした(しかも、朝、歯磨き粉で汚した壁と床は放置状態です)。

しばらくすると、ぎっくり腰の痛みは引いていきました。
ですが、完全に引いたのではなく、ぎっきり腰になる前の2倍以上の痛みが残りました。

そして、僕はうつ状態になり、職場復帰した後も完全に塞ぎこんでしまいました。
周囲とのコミュニケーションはほぼゼロでした。あいさつすら、まともにできなかったほどです。

激しいうつ状態はしばらくしたら治ったものの、軽いうつの状態が残ってしまいました。

腰痛完治を決心させた出来事

・・・さて、それから4年経ち、32才になった時のことです。僕に、腰痛完治を決心させるある出来事が起こりました。

その日、僕は、ちょっとした用事で街を歩いていました。そのとき、ふと目線を横にやり、ショーウィンドウに映る自分の姿を見てみたのです。

なんと、その姿は、おじいさんのように腰を「くの字」に曲げたものでした。

ショーウィンドウは、鏡と違って、はっきりと顔を映しません。何か、ぼや~っとした、輪郭だけを映します。

だからこそ、ほとんど「おじいさんそのもの」に見えました

もちろん、そこに映っているのは紛れもなく、僕です。しかし、そう信じたくても、見えている姿はまさに「おじいさん」なんです。

自分がいつの間にか、こんな姿勢になっていたとは・・・ショックでした。
将来が、不安になりました。このままでは、いつかは杖をついて歩かなくてはいけなくなるかもしれない・・・

そんな恐怖が大きく頭の中をうずまいていました。それと同時に、今までまじめに治療してこなかったことを大きく後悔しました。

僕はこの時、「絶対に腰痛を完治させるんだ!」と強く決意したのです。

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