あなたに合った、腰痛治療のパターンを作ることが大事

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1ヶ月目は、「模索の月」

「患者先行型治療の3ヶ月」の初月で一番重要なことは、「あなた用の治療パターンを確立すること」です。
あなたの感覚にあった、あなただけの治療方法を、世の中にある治療方法から選び出すのです。

完治へ向けて、2ヶ月目、3ヶ月目はその治療に全力で取り組みます。
このブログでは、あなたの治療パターンの確立をお手伝いします。有効な治療方法を紹介します。

また、モチベーションのアップに関しても、僕の経験談からアドバイスさせていただきます。腰痛治療はただ整体に行くだけでなく、自分でストレッチや筋トレを行っていかなければなりませんから、途中で心が折れそうになります。

でも、決して諦めないでください。完治に向けて3ヶ月間、突っ走れば、かなりの部分まで改善します。
まずは初月に、なんとしても「あなたにぴったりの方法論」を確立してください。

「あなたにぴったりな方法論」・・・その意味とは???

・・・このブログでは何度でも繰り返して言います。たとえ「しつこい」と言われようと、重要なことなので繰り返します。

あなたの腰がなぜ痛いのか。あなたの腰痛は何が原因なのか。 それは、「誰にもわからない」のです。これを頭に入れておくことは、とても重要なことです。

もちろん、世の中に氾濫しているさまざまな本、整形外科や整体師さん、カイロプラクターさんの見解は、いろいろあります。

ある人は、「仙腸関節の硬直が原因である」、と言います。
またある人は、「背骨のゆがみが腰痛をもたらすのだ」、と言います。
またある人は、「骨棘やヘルニア部分が神経を圧迫するからだ」、と言います。

なぜ、専門家によって腰痛治療の意見がわかれるのか?

それは、「断言する」ことが「良いこと」とされているからです。特に、書店で売られている本の場合は、それが顕著です。なぜなら、「断言している本」の方が売れるからです。著者である専門家も、本当は、腰痛の原因にはさまざまなものがあることは、知っているのです。

しかし、いちいち「私が主張する原因以外にも、他にたくさんありますよ」と本の中で語っていたら、その著者の「言いたいこと」が伝わらなくなります。その結果、その本は売れなくなります。

なので、「断言する」のです。

僕は、一時期、小説家を目指していました。その縁で、大手出版社の編集者さんと親しくさせていただいていたことがあります。その際に、編集者さんから求められることは「断言する」ことでした。横道にそれる話題をそえるとわかりにくい本に仕上がってしまうからです。

英語の勉強に例えると・・・

たとえば、「英語を話せるようになるコツ」というテーマの本を出すとします。
そのときに、「英語は教科書を丸暗記すれば、話せるようになる」というように、言いたいことがわかりやすい本が売れるのです。

ちなみに、これはベストセラー作家で経済学者の野口悠紀雄氏の「超英語法」で言われていることです。

野口悠紀雄氏は、「超英語法」の中で、「英語の教科書の文を全て丸暗記しなさい。そうすれば、英語を話せるようになります」と主張しています。

英語といえば、普通は単語を覚えて、英文法を勉強し、そしてリスニング、スピーキングを繰り返してやっと話せるようになるというイメージです。

そんな中、野口悠紀雄氏はその全てをとっぱらって、「教科書を丸暗記せよ」と主張しているのです。

しかし、実は、野口氏自身もわかっているはずです。英語を話せるようになるには、「教科書を丸暗記する」だけでなく、他のさまざまな勉強も取り入れなければならないことを。

ただ、「教科書を丸暗記する」という過程の中で、自然と他の単語帳を参照したり、スピーキングの練習を知らず知らずのうちに行っていたり、ということが起きてくるので、結果的に「教科書の丸暗記だけで」英語が話せるようになる、というわけです。

そこのところをいちいち説明していたら、本としてわかりにくいものになるので、「教科書を丸暗記せよ」という風に、野口氏は「断言」しているのです。

腰痛についても同じことが言える。専門家が、「断言」している

いろいろな本で、いろいろなことが言われています。専門家が、それぞれの立場で自分の主張を「断言」しています。

しかし、それはあくまでその専門家の主張をわかりやすくするために「断言」しているのであって、本当のところは、腰痛は、さまざまな要素がからみあって起こるものなのです

なので、結局は、あなたの体の感覚をよく知っているあなた自身が、一番、感覚的に正しいジャッジを下せるのです。つまり、どの治療法が一番、自分にしっくりくるか、というジャッジです。

そのジャッジをもとに、最終的には、あなただけの治療法を、あなた自身で作り上げなくてはならないのです。

ただ、ひとつ言えることは、「腰まわりの筋肉の硬直」は、全ての腰痛患者に共通する「現象」です。なので、「痛みを取る」前に、まずは「筋肉をやわらかくする」ことを目指して治療にあたってください

全ての腰痛患者に共通する「現象」がなくなれば、あなたは腰痛患者というグループから外れることになります。これだけで、腰痛が治ってしまうこともありますし、少なくとも、かなりの改善が見られることは間違いありません。このことも、「しつこい」と言われようが、このブログで何度も主張していきます。

さて、あなたは「患者先行型治療」に取り組むと決めたとして引き続き話をすすめていきます。まずは1ヶ月目に、あなただけの治療法を確立しましょう。

この「1ヶ月目」で模索して確立した治療方法を、2ヶ月目で実践し、3ヶ月目で完成させます。完成、つまり完治させるのです。これが、「患者先行型治療」のおおまかな流れです。

そしてそのための、取り掛かりの1ヶ月目は、「模索の月」なのです。つまり、あなただけの腰痛完治の計画を、あなた自身が模索して作り上げるのです。

2ヶ月目は「実践の月」、そして、3ヶ月目は、「完成の月」となります。
まずは完成、つまり完治に向けて、初月の「模索の月」を乗り切りましょう!

次の記事では、1ヶ月目で大切な心構えについて書きます。

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