あなたの腰痛の正確な状況を確認するため、まずは整形外科に行こう

では、一ヶ月目に、具体的に何をするのか、ご紹介していきます。

まず、整形外科に行く(整体ではなく)

あなたは、慢性腰痛ですから、これまでも何回かは整形外科に行ったことでしょう。そこで、具体的にどんな病名なのか、知らされているはずです。
でも、それは何年も前に行ったときの情報ではないでしょうか?

もし、「3年以上前に整形外科に行ったきりで、最近はレントゲンなどを撮っていない」というのであれば、改めてもう一度行きましょう。そこで、先生の問診を受け、できればレントゲンとMRIを撮ってもらってください。

まずは、あなたの腰にいったい何が起きているのか、正確に把握する必要があります
数年前に撮影したレントゲンの状態とは、変わっている可能性もあります。そこを確認するわけです。

もちろん、整形外科にまだ一度も行ったことがないという場合は、絶対に行く必要があります。

整形外科は、治療という意味では、あまり有効ではありません。しかし、現状を把握するという意味では、画像で科学的に判断していきますので、とても有効なのです。
ここでもし、手術をすすめられた場合は、慎重に考えてください。手術では、

  • 金属で骨折を治したり、
  • ヘルニアの症状が出ている部分を取り去る

などのことが行われますが、これらのことをしたとしても、肝心の「痛み」が取れるとは限りません。
僕がすでに主張したとおり、「痛み」に直接かかわる部分は、あくまで「筋肉」です。その筋肉の状態をよくしていくのは、あなた自身の努力によってしかできないことです。

なので、手術で物理的に骨などを治しても、肝心の「筋肉」の状態が悪いままだったら、痛みは取れません

手術は、筋肉の状態をよくすることを手助けすることもありますが、逆に悪化する場合もあります。ですので、手術は最終手段だと思ってください。

そもそも、手術を受けてしまうと、整体師さんによっては施術を断られる場合があります。整体師さんとしては、手術で金属が入っている体に施術をしていくのは、リスクが伴うと考えている先生もいらっしゃいます。

手術することは、そういったデメリットもありますので、慎重に考えるようにしましょう。

どんな整形外科にいけばいいか?

慢性腰痛のあなたには、いきつけの整形外科があることでしょう。しかし、今回、あなたは「患者先行型治療」を3ヶ月で完結させると決心しました。そこで、景気づけとして、全く別の整形外科に行ってみるのもいいでしょう。

それには、まず

「気持ちを新たにする」

意味があります。そしてもうひとつ、

「今までの整形外科の先生と、違った視点の意見をもらえるかもしれない」

という具体的なメリットもあります。
やはり、何度も何度も同じ先生に診てもらって、慢性腰痛が治っていないという現実があなたにはあるのです。

ならば、行ったことがない整形外科で、違う角度からあなたの腰痛を診てもらうことも大切だと言えます。

そこで新たにレントゲンやMRIを撮ってもらうことも忘れないようにしてください。

もちろん、今まで通っていた整形外科をものすごく信頼している、というのなら、そこに継続して通うこともいいでしょう。しかし、そうでもない限りは、気持ちを新たにして、行ったことがない整形外科に行くことをおすすめします。

運動療法が売りの整形外科に行く

整形外科は、基本的には画像診断をして症状、病名を確定させる役割だと言えます。つまり、具体的な治療はあまり行いません。手術を希望する以外の場合は、整形外科は問診が中心です。

しかし、場所によっては、運動療法を行っているところもあります。この場合は、整形外科はとても力強い存在となります。

もし、あなたの地域に運動療法を得意としている整形外科があったら、そこに通ってみるのも有効です。整体に通って骨格の矯正を行いつつ、運動療法を行っていけば、相乗効果がうまれて回復が速く進みます

運動療法を行う場合は、「運動療法」というスポーツをマスターするような気持ちで取り組むべきです。つまり、サッカーのリフティングを練習するようなマインドで、「上手くなりたい」という気持ちが大事です。

単にダラダラと、目的意識なく行うよりは、やはりスポーツと同じ気持ちで運動療法を行った方が、効果があります。

ちょっとここで、整形外科選びに関する注意事項を書きますね。

公式サイトに「運動療法を行っている」と書いてある整形外科であっても、本格的ではなく、実際にはほとんど運動のアドバイスをくれない場合があります。

つまり、一応、「うちは運動療法を行っていますよ」と書いてあるだけなのです。僕は、そのようなところに当たってしまい、時間を無駄にした経験があります。

なので、本格的な運動療法なのか、あらかじめ電話などで確認した方がいいでしょう。

整形外科でしか対応できない腰痛の場合もある

僕が推奨する治療法は、「整体通い」を基本として、あとは自宅でストレッチ・筋トレ・サプリメント摂取などを行って腰痛耐性を作っていく方法です。

しかし、場合によっては、整形外科(などの西洋医学の機関)でしか対応できない病気の場合もあります。

  • 悪性の腫瘍
  • 内蔵の疾患

以上のようなことが原因で腰痛が起こるケースもあります。この場合は、整体や自宅でのストレッチでは対応できません。なので、まずは最初に、整形外科に行く必要があるのです。

骨と筋肉に直接アプローチしていくのは整体の役割

整形外科に行った後、自分の腰に起こっていることがどんなことか、画像診断で正確に把握できた後は、「整体通い」と「自宅でのストレッチ・運動・サプリメント摂取」を行っていきましょう。

もちろん、腰まわりの筋肉をやわらかくするためです。腰まわりの筋肉がやわらかくなれば、腰痛への耐性ができ、完治へと向かいます。

整体には、できれば整形外科で撮影したレントゲン写真を持参してください。可能であれば、MRIの画像もデータファイルで入手しましょう。

レントゲン・MRI、ともに、整形外科の先生に言えばだいたい、もらえます(病院によって違いますが、レンタルの場合もありますし、画像を受け取るときに別途料金が必要なケースもあります)。

次の記事では、腰痛関連の本を読むことの重要性について書きますね。

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