あなたの腰痛症状に関する情報を集める
さて、あなたは整形外科で診断名(病名)を聞きました。次にしなければならないことは、腰痛の本を5冊以上、集めることです。ブックオフや図書館のもので構いません。
なぜ、5冊以上も集めるのかというと・・・理由は3つあります。
- 腰痛の本は、章が症状別に小分けされているから
- 腰痛の原因は、いまだに解明されていないから
- 整体や整形外科で言われたことを理解するため
です。ひとつずつ説明します。
腰痛の本は、章が症状別に小分けされているから
腰痛には、いろいろな症状名(病名)があります。分離症、すべり症、分離すべり症、ヘルニアなどなど・・・
腰痛の本は、一冊の中にそれらの症状について書かなければなりません。なので、ひとつひとつの症状について薄い内容しか書かれていません。
たとえば「ヘルニア」について知りたいと思って腰痛の本を買っても、ヘルニアについて書かれているのは数ページしかありません。なので、5冊以上の本を買うことによって、薄い内容をカバーする必要があるのです。
腰痛の原因は、いまだに解明されていないから
腰痛に関して、いろいろな専門家がいろいろなことを言っています。本もたくさん出ています。
しかし、実は、腰痛の本当の原因はわからないのです。もちろん、痛みの原因は、筋肉にあることはたしかです。
でも、その筋肉がなぜ痛むのか、なぜ固くなるのか、といった「根本的な原因」は、誰にもわからないのです。本がたくさん出ていますが、書いてあることはバラバラです。
「根本的な原因」としてよくいわれるのが、「骨の異常」です。つまり、腰椎の骨折、ズレなどです。しかし、腰椎が折れていても「痛みを感じない」人がたくさんいるのも事実です。ですので、「骨の異常」は「根本的な原因」ではありません。
他には、「ストレス」という説もあります。ストレスによって、腰まわりの筋肉が緊張してしまうのだ、ということですね。その他は、「食べ物」であったり、「気温の影響」、もしくは「遺伝」、そして「生活習慣」などなど・・・
いろいろなことが言われているわけです。でも、たとえば「生活習慣」が悪い人でも、腰痛ではない人もいます。つまり、普段から姿勢が悪くて、一日中、猫背でパソコンのモニターに向かって仕事をしているような人でも、腰痛ではない人はたくさんいます。
このように、「根本的な原因」は「わからない」んです。わかるのは、「根本的な原因」から起こった現象である「筋肉の緊張」が痛みをもたらす、ということだけです。
こう考えると、「筋肉の緊張」を解消していく方法を模索していくのが腰痛完治の王道ということになりますが、そのためには、「根本的な原因」は何か、を探らなければなりません。
でも、「根本的な原因」は人によって意見が違います。ならば、複数の本を読んで勉強していくしかないのです。
あなたの体は、あなた自身が一番、よく知っています。そのあなたが複数の本を読んでどう感じたか。これが重要なのです。「きっと、これが原因に違いない」と、あなた自身がピンとくる原因が、複数の本の中から見つかるはずです。
見つけるためには、複数の本を読む必要があるのです。決して、一冊だけ読んで済ませないようにしてください。
整体や整形外科で言われたことを理解するため
腰痛完治に大事なのは、「努力」です。「整体や病院の先生がなんとかしてくれる」という心ではダメです。「努力」するためには、知識が必要です。本を5冊以上、用意する意味は、まさに「知識」を増やすためなのです。
たとえば、整体師さんに、ストレッチのアドバイスをされたとします。整体師さんは、一生懸命、あなたにストレッチの方法や、その意味を伝えようとしてくれます。
しかし、肝心のあなたが、そのアドバイスをうまく受け取ることができなかったら、あなたは家に帰ってから、そのストレッチをうまくこなすことができません。
でも、もしあなたがあらかじめ本をたくさん読んでいて知識があれば、整体師さんのアドバイスもすっと頭に入っていきます。もちろん、整体師さんの中には、骨の模型を使って、視覚的にアドバイスをくれる人もいます。専門的な知識も、ひとつひとつ解説しながら説明してくれる人もいます。
しかし、たとえ整体師さんが丁寧に説明してくれたとしても、あなた自身にあらかじめ知識があるのと、ないのとでは、理解度がまるで違ってきます。
たとえば、あなたが「アメリカの文化」についての話を専門家から聴いたとします。アメリカは、メディアでしばしば情報が入ってきますので、知識がゼロというわけではありません。なので、たとえ難しい話だったとしても、理解するのに時間はかかりません。
しかし、「エリトリアの文化」について専門家から話を聴いたとしましょう。果たしてすぐに理解できるでしょうか?ふだん、情報があまり入ってこない国のため、頭にすっと入ってこないでしょう。
腰痛の本を5冊以上読む意味も、これと同じです。
腰痛について、あなたは専門家ではないので、詳しくはわかりません。なので、今後、整体師さんからのアドバイスや、いろいろな情報に触れるにあたって、あらかじめあなた自身にも知識があった方がいいのです。
そのためには、腰痛完治への治療、特に「患者先行型の治療」に取り組む一番最初の段階で、多くの本を読んで勉強しておく必要があるのです。
本を読むときのポイント
腰痛の本を読むときのポイントですが、「受験勉強をする感覚で」読んでください。つまり、なんとなく読んで終わり、ではなく、しっかり理解することです。
できれば音読してください。「音読なんて、ただ声に出して読むだけだろ?そんなの疲れるよ。黙読で十分じゃん」という人もいますが、本当に効果があるので、一度ためしてみてください。黙読ではわからないところが、音読してみるだけで理解できるということがしばしばあります。
やはり、黙読の場合、目線で文字を追うだけなので、自分で勝手に情報を選別して、大切な部分を見逃すことがあるのです。本というものは、意外と、何気ないところが重要だったりします。
普通に考えれば「太字で強調してあるところ」「見出し」が重要だと思ってしまいますが、実はそうではありません。そういうところは、「一般的に重要なだけ」です。あなたにとって重要かどうかは話が別です。
音読してしっかりと読めば、「一般的に重要なところ」も「あなたにとって重要なところ」も両方、頭に入っていきます。
もちろん、全てを音読することは時間的にできませんから、大事そうなページだけは音読する、などの工夫は必要です。でも、できれば、気持ちだけは、「本一冊全て音読する」くらいのつもりでいた方がいいです。
ちなみに僕は、本を10冊以上、全て音読しました。しかも、その中の一部は録音してmp3にして、繰り返し聴きました。そこまですると、整体師さんのアドバイスも、すっと頭に入ってきますよ。
腰痛を「完治」させたいなら、これくらいの気合は必要です。正直、「気合」などということはあまり書きたくはないのですが、どうしても、最後はそこで勝負が決まります。なので、書かざるを得ません。
何も、一生、この気合を持ち続けないといけないわけではありません。たったの三ヶ月です。この短い期間だけは、腰痛「完治」に向けて気合を持ちましょう。
次の記事は、いろいろな整体(カイロプラクティック)を試すことの重要性について書きますね。ここが、ある程度コストがかかってしまう部分ですが、腰痛完治のためにはどうしても避けられない道ですので、ぜひ読んでいただけたら、と思います。